Pythonで家計簿を自動集計しよう:50代から始める“楽ちんデータ整理術”

家計簿をもっと“ラク”に管理しよう

毎月の家計簿、Excelでつけている方も多いと思います。
でも、こんな悩みありませんか?

  • 合計や平均を毎回手で計算している
  • グラフを作るのが面倒
  • データが増えると見づらい

実は、Python を使えば、これらの作業を“自動で”できるようになります。
しかも、Google Colabという無料ツールを使えば、インストールも不要で、すぐに試せます。

Pythonで家計簿を扱う準備をしよう

Google Colabを開く

  1. Googleで「Google Colab」と検索
  2. 「新しいノートブック」をクリック
  3. すぐにPythonコードを書ける状態になります

Googleアカウントがあれば無料で使えます。

家計簿データを用意する

次のようなデータを kakeibo.xlsx という名前で保存してください。

日付品目金額カテゴリ
2025-01-03食パン180食品
2025-01-03牛乳220食品
2025-01-04電気代5200光熱費
2025-01-06交通費(電車)600交通

このファイルをGoogle Colabにアップロードして使います。

Pythonで家計簿を読み込もう

Colabのセルに次のコードを貼り付けて実行してください👇

import pandas as pd

# Excelファイルを読み込む
from google.colab import files
uploaded = files.upload()  # ファイルアップロード用ウィンドウが出ます

df = pd.read_excel("kakeibo.xlsx")
print("データの先頭5行を表示します:")
print(df.head())

files.upload() を使えば、Colab上で簡単にExcelファイルを読み込めます。

カテゴリごとの支出を自動で集計しよう

# カテゴリごとの合計を計算
category_sum = df.groupby("カテゴリ")["金額"].sum()
print("カテゴリ別の支出:")
print(category_sum)

結果例:

カテゴリ
交通      800
光熱費    9000
教養     1400
食品     4380
Name: 金額, dtype: int64

Excelの「ピボットテーブル」と同じ集計が、たった2行でできます。

支出をグラフで見える化してみよう

今度は、カテゴリごとの支出を棒グラフにしてみましょう。
より見やすくするために、グラフを少しおしゃれに整えます。

import matplotlib.pyplot as plt
import seaborn as sns

# Seabornのスタイルを適用
sns.set(style="whitegrid", font="IPAexGothic", palette="muted")

plt.figure(figsize=(6,4))
sns.barplot(x=category_sum.index, y=category_sum.values)
plt.title("カテゴリ別支出", fontsize=14)
plt.xlabel("カテゴリ")
plt.ylabel("金額(円)")
plt.tight_layout()
plt.show()

seabornを使うとグラフが自然で見やすい

出力結果は、こんな棒グラフになります👇
(食品・光熱費・交通などが自動的に棒で表示されます)

月ごとの支出推移をグラフ化しよう(応用編)

Pythonの強みは「分析の幅が広がること」。
月ごとの支出推移も簡単に出せます。

df["月"] = pd.to_datetime(df["日付"]).dt.month
monthly_sum = df.groupby("月")["金額"].sum()

plt.figure(figsize=(6,4))
sns.lineplot(x=monthly_sum.index, y=monthly_sum.values, marker="o")
plt.title("月ごとの支出推移", fontsize=14)
plt.xlabel("月")
plt.ylabel("金額(円)")
plt.tight_layout()
plt.show()

to_datetime()で日付を月に変換

まとめ:Pythonで“家計簿の面倒”を自動化しよう

  • Excel家計簿をPythonで自動集計できた
  • groupby()でカテゴリ別・月別の合計を簡単に算出
  • seabornでグラフを見やすく作成

Pythonは、「家計簿」や「出費管理」など、日常に密着した場面で大活躍します。

さらに一歩進んで、「自動でグラフ付きのレポートを出力するPythonスクリプト」に挑戦してみましょう。

おつー


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